自分たちの食料品店を開こう!
この提案は、それほど突飛なものではなかったが、結局のところ、どれだけのオフィスがスーパーマーケットの模型を室内に持っているだろうか?もし私たちが自分たちの店舗をオープンし、小売店向けの空間AIソリューションであるCactus(カクタス)の実験場として運営したらどうだろう?
良い面は明らかで、どのクライアントよりも速く動き、実験を実施することができた。
空間コンピューティング、AI、リテールの最先端で何が可能か、その限界を試すことができるだろう。
AukiのマッドサイエンティストたちがAukiMartでの実験に乗り出す一方で、その後のディスカッションでは、この実験の重要な側面を浮き彫りにした。Aukiネットワークと関連アプリを理解するためには、Aukiドメインを設定する直接的または間接的な経験に代わるものはない。
このテクノロジーは、マクロレベルやミクロレベルの意味合いや詳細について話すときには複雑だが、実際にやってみるとずっと簡単に理解できるようになる。私たちは、ユーザー体験を合理化するために、過去数ヶ月の間に多くの変更を行った。物理的な空間をデジタルで再現することが、かつてないほど簡単になった。
このブログのシリーズではAukiMartの立ち上げに伴う全過程をお見せし、Aukiネットワークの基礎となるコンセプトやテクノロジーを紹介するとともに、最近の開発について深く掘り下げていく。
スタートする前に、Aukiネットワークがどのように機能し、ドメインが果たす基本的な役割を確立する必要がある。
ドメインとは、物理的環境のデジタル表現で、デバイスやAIが理解し、ナビゲートできるようにする物理的環境に関する情報を含む。
これには以下が含まれる:
特にオクルージョンボリュームは、デジタルアセットを正しくレイヤーし、物理オブジェクトの背後から見えないようにするため、没入型AR体験の鍵となる。これらのコンセプトについてはこのシリーズの2つ目のブログポストで、詳しく説明する。
ドメインは基本的には地図であり、持続的なAR体験やナビゲーションなど、Aukiネットワークの空間機能の基礎となるものだ。AukiMartの場合、ドメインはすべての棚、歩行可能な通路、その他の什器を含む店舗の表現となる。
注:分散型ドメイン
Aukiネットワークのユニークな点は、ドメインはドメイン所有者が所有するものであり、Aukiやその他の中央管理機関に属するものではないということだ。自身のドメインは自身で管理することができ、パブリックにもプライベートにも、またセルフホスティングにもクラウドでのホスティングにもできる。
DMTはドメインの管理・設定の方法だ。DMTにはスマートフォンでDMTアプリから、またはWebDMTインターフェースからアクセスできる。DMTでは、ドメイン、オクルージョンボリューム、ナビゲーションメッシュ(navmesh)を作成・編集することができる。そのために重要なのが、ドメインのキャプチャ、すなわちマッピングだ。
ドメインがAuki Networkの基礎であることを考えると、DMTにおける優れたユーザーエクスペリエンスは非常に重要だ。ドメインの設定、キャプチャ、編集は可能な限りシームレスである必要があり、それによりユーザーは可能な限り早く他のエキサイティングなアプリケーションを使い始めることができる。
ストアでnavmeshesやオクルージョンを扱う前に、ドメインをキャプチャする必要がある。これにより、空間の基礎となる空間マップと、navmeshesやオクルージョンなどの情報をレイヤーするための座標システムが作成される。私たちがどのように店舗のをキャプチャするかを見ていただき、この仕組みを理解しよう。
ドメインの中心はポータルである。ポータルはドメイン内で既知のポーズを持つQRコードで、訪問デバイスがエントリーポイントやキャリブレーションポイントとして使用する。今回は、同僚が店舗周辺のポータルを固定してくれたので、DMTアプリで収録を開始し、ポータルをキャプチャしてスタートすることができる。
それから、私は店内を動き回り、スマートフォンのセンサーを通して周囲の状況をできるだけ多くキャプチャする。DMTはカメラのフィードを利用しリアルタイムで何をキャプチャしているのかを表示し、わかりやすいドットベースのUIで即座にフィードバックを返してくれる。
店内を移動しながら、通過するポータルを確実にキャプチャし、収録に追加していく。収録を終了する準備ができたら、「record」ボタンをクリックするだけだ。
スケールアップ:複数ユーザーと記録
上記からわかるように、ドメインのキャプチャは、ユーザーから見れば非常に簡単である。しかし、ドメインは複数の異なるユーザーやデバイスによる複数のキャプチャを、単一の統一された空間データセットに統合することができ、これは商業アプリケーションには必要不可欠なことだ。
これはどのように機能するのか?簡単に言うと、ポータルがオーバーラップするまでそれぞれの収録は独自のポータルと座標システムを持つ。オーバーラップする時点で収録はまとめられ、新しい収録は古い収録とまとめ合わされる。このプロセスは、空間全体がマッピングされ、すべての収録がまとめられるまで続けられる。
複数のユーザーと収録に対応できることは、ドメインがスケーラブルでビジネスのシーンで実行可能であるために必要不可欠だ。ほとんどのアプリケーションは一度に一カ所しか展開できないが、Aukiネットワークドメインは一度に数百、数千の場所にインストールすることができる。今後の投稿では、DMTに加えた変更点、ドメインのマッピングをどう改善してきたか、ビジネスへの応用に対する影響について見ていく。
AukiMartのドメインマッピングができたので、次のステップでは、歩行可能なエリアや棚などのオクルージョンを追加していいく。次回のAukiMartの投稿で、いくつかのシンプルなメッシュが、どのようにドメインをAIやデバイスに理解可能な空間に変換していくかをご覧いただきたい。
Aukiはポーズメッシュという地球上、そしてその先の1000億の人々、デバイス、AIのための分散型機械認識ネットワークを構築しています。ポーズメッシュは、機械やAIが物理的世界を理解するために使用可能な、外部的かつ協調的な空間感覚です。
私たちの使命は、人々の相互認知能力、つまり私たちが互いに、そしてAIとともに考え、経験し、問題を解決する能力を向上させることです。人間の能力を拡大させる最も良い方法は、他者と協力することです。私たちは、意識を拡張するテクノロジーを構築し、コミュニケーションの摩擦を減らし、心の橋渡しをします。
ポーズメッシュは、分散型で、ブロックチェーンベースの空間コンピューティングネットワークを動かすオープンソースのプロトコルです。
ポーズメッシュは、空間コンピューティングが協調的でプライバシーを保護する未来をもたらすよう設計されています。いかなる組織の監視能力も制限し、空間のプライベートな地図の自己所有権を奨励します。
分散化はまた、特に低レイテンシが重要な共同ARセッションにおいて、競争優位性を有します。ポスメッシュは分散化運動の次のステップであり、成長するテック大手のパワーに対抗するものです。
アウキ・ラボはポスメッシュにより、ポーズメッシュのソフトウェア・インフラの開発を託されました。
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